聖徳太子「未来記」の要約

聖徳太子の「未来記」が世に出たら必ず仏教が滅亡するとされている。「未然紀」が社会的預言であるのに対して「未来記」は政治・宗教関連の預言で占められている。「未来記」の真の呼び名は「日本国未来記」という。「未来記」は「未然紀」と同じように三義預言になっている。当時の過去・現代・未来を同時に預言していたのである。

(1)「未来記」序章の現代語訳

 これは日本の道義がすたれた時代を預言するものである。今から600年の時が過ぎ去った後より記す。

聖徳太子が亡くなったのが622年であり、「未来記」は、その600年後の1222年から起こる日本の出来事を預言している。何故、太子の死後600年後から預言を開始したのか?それは、1222年に日本人にとって重大な出来事が起きた年になり、日本を滅びに導く者の生誕を示すからである。つまり、日本を滅ぼす三悪僧(一遍・日蓮・親鸞)の中で最も悪僧である日蓮が誕生したのが貞応元年2月16日(1222年3月30日)である。(日蓮はその罪業により600年間、地獄で反省させられている。)日蓮の教えを継ぐ者(創価学会)も日本を滅ぼすものとして聖徳太子は預言している

(2)「未来記」第1章の現代語訳

 二人の王は位を争い、二人の家臣は政治について、とやかく口をはさむ。黒鼠(主家に忠実でない奉公人)は朝飯を食らい、黄龍(天子)は金殿において即位する。兄王は西の海に沈み、武士が宮中にまで入り込む。三種の神器の一つである宝剣を失い、なお、戦乱はおさまらない。弟王は王位を譲られないまま位に就く。神璽と明鏡は武士によって再び宮廷に戻る。

(歴史的事実)

 鎌倉幕府の北条義時と朝廷の後鳥羽上皇が争っていた。土御門天皇が即位してはいたが、実質的権力は院政により後鳥羽上皇が握っていた。北条義時は二代目の執権として鎌倉幕府で権力を握っていたが、「承久の変」(1221年)で大軍を京都に派遣し、三上皇の配流と天皇廃位を強行していた。その結果、六波羅探題が京都に置かれ、鎌倉幕府の執権政治を揺ぎ無いものとした。これ以後、天皇は飾り物に過ぎなくなる。聖徳太子は朝廷の三代に渡る院政が腐敗政治を生み、武家の台頭を招き寄せて、天皇自ら島流しにあう時代を先見していた。

(歴史的現代)

 黄龍である昭和天皇は1928年11月に金殿となる京都御所で即位の大礼を行い天皇となった。その直後、二つの武力勢力が動き始める。日本陸軍と日本海軍である。日本海軍の方が陸軍より先に設立しているので兄は海軍である。明治初期は海軍が主で陸軍が従だったが、西南戦争(1877年)で薩摩勢力が退行すると陸軍が勢力を持ち始める。海軍の青年将校らが1932年5月15日に首相官邸に乱入し、犬養毅首相を射殺する。このテロで日本の政党政治は瀕死の状態になる。次に1936年2月26日に陸軍の青年将校らが首相官邸を急襲し、高橋是清蔵相などを暗殺した。家臣である軍人たちが政治に介入し始めたのである。それを機に陸軍が一気に暴走を開始する。1937年7月7日「盧溝橋事件」を起こし、中国侵攻を開始した。その後、議会の命令を無視して結果的に「南京事件」を起こし、日本を泥沼に引き込んでいく。昭和天皇が臨席した御前会議にも陸軍・海軍の軍人が出席し時局の判断を誤っていく。大本営が発表する戦果も水増しデータで上層部が訂正を加えた出鱈目情報ばかりだった。弟である陸軍は太平洋戦争の主導権を握り続ける中、兄である海軍は西太平洋で全滅の憂き目にあう。昭和天皇のポツダム宣言を受諾した時、神璽である真の支配権は軍の手から離れ去ったのである。

(歴史的近未来)

 第二次世界大戦後に国際連合が設立された。それは世界の金殿であり、平和の旗印でもあった。国連自体が錦の御旗となったのである。軍事力で対峙するのはアメリカと旧ソ連(ロシア)である。旧ソ連はロシア帝国時代から連綿と続く歴史を持つ兄であり、歴史の浅いアメリカは弟となる。自由主義経済で豊かになったアメリカは旧ソ連を軍拡競争に巻き込み、旧ソ連を経済破綻させてしまう。結果的にアメリカは国連で主導権を握り世界最大の超大国として国連を牛耳るに至った。

(3)「未来記」第2章の現代語訳

 藤花はちりぢりに廃れ、源葉が太政大臣、左大臣、右大臣の位に就く。公家は年々衰え、武士はしばしば盛り栄える。日本国すべてが武家の占領するところとなる。はや三代が経過して、尼女が将軍となり、武道を支配する。三人の天皇は島流しとなり、武将が朝廷を包囲する。

(歴史的事実)

 栄華を極めた藤原氏による貴族政治も衰退する。代わって源氏が台頭し、太政大臣、左大臣、右大臣の位に就く。公家の勢力は年々衰え、武士の勢力は盛んになっていく。鎌倉時代は天皇中心の祭政一致政治を配下の者に乗っ取られた時代といえる。それは院政を敷き、朝廷を堕落させた側の責任ともいえるが武力集団に力で剥奪されたからである。鎌倉時代以降の日本は群雄割拠の時代となり戦乱の時代を迎え国土が荒れ果てていく。北条時政の娘だった政子は、源頼朝が伊豆の蛭ヶ小島に流されて来た時に妻となり頼家と実朝を産んでいる。頼朝の死後は尼となり、頼家の将軍補佐として幕政に参加していた。政子によって朝廷の討幕軍が打ち破られ、三人の天皇が島流しの憂き目にあう。一人目は順徳天皇で佐渡に流され、二人目は後鳥羽天皇で隠岐へ流され、三人目は土御門天皇で土佐に流されている。

(歴史的現代)

 徳川幕府の末期の幕臣は武士ではなく遊興に現を抜かす者で溢れていた。薩長を中核とする討幕派は西洋戦術と砲術を学び軍事訓練を欠かさぬ武力集団と化していた。鳥羽伏見の戦い(1868年)により幕府軍は惨敗する。明治新政府が樹立されると薩長土肥で占められ、日本は彼ら新勢力の領土となった。その後、武力で国内外を支配する軍国主義が台頭する。その間、明治・大正・昭和の三代の時代が過ぎ去っていく。1991年にバブルが崩壊するや、2003年まで国内の土地株式などの資産は1389兆円の損失を被り、家計損失は623兆円に達した。(実際は800兆円を越えている。) 日本は一気に陽から陰の時代に突入し、異常なゼロ金利の時代を迎え男の時代は消滅する。

(歴史的近未来)

 アメリカは第一次世界大戦後に国際連盟を設立し、第二次世界大戦後に国際連合を設立したが、そのうち必ず三代目になる「世界政府」を樹立してくる。アメリカの同盟国でもアメリカに逆らう国は除外される。アメリカ国内でさえ、弱者切捨て政策が推し進められ、格差社会が確立している。世界政府樹立後、世界はアメリカの傲慢に業を煮やし、反アメリカ連合が結成される。それが、「ハルマゲドン」を招き寄せる。その直前、アメリカを含む世界中の軍隊がイスラエルに集結する。

(4)「未来記」第3章の現代語

 その時、仏教が盛んになり、僧道が繁栄することになる。法華経と秘密経の両宗派は勢力を増し、その勢いは天台宗の不空の時代を追い越す。戒律と仏心を重んじる両宗派は公平にして誤りが無く、曇無と達磨大師のときに勝るほどである。慧遠や善導のように出家して、浄土宗の僧となる者が多くなる。王臣は思い思いに信仰し、身分の高い人も低い人も一緒に身を寄せる。都や田舎のそこかしこに広まるが、ただ極楽往生のための経と戒めだけで、僧も尼も男も女も専ら念仏の一行だけを修めるだけだ。

(歴史的事実)

「未来記」が世に出れば日本の仏教が滅びると言われている。「未来記」の預言が開始された1222年に、中身の伴わない念仏だけの仏教(親鸞)、踊り狂うだけの仏教(一遍)、過激なだけの新興仏教(日蓮)が台頭し、旧来の仏教も土台が腐り始めていた。法華経は最澄により日本に伝えられ天台宗として発展を遂げている。一方、密教重視の真言宗も勢力を拡大している。仏教を発展させたのは最澄と空海であると聖徳太子は語っている。空海は「仏教」「道教」「儒教」の根本が一つの出所から派生したものとする奥義に到達した。しかし、鎌倉時代以降の仏教界は三教を三宝とし「仏」「法」「僧」と入れ換えてしまう。これが堕落の始まりである。念仏を唱えるだけで極楽浄土に行ける教えは安易なだけに口先の信仰を生み出した。宗教に欠かせない人徳を高める修行や他人のため働く行為、無償の奉仕が影を潜め、信者拡大が主流の仏教が幅を利かすようになった。

(歴史的現代)

 徳川幕府の方針で神仏混交が進み、神道行事に僧侶が、仏事に宮司が同席した。この時、寺は葬式を担当し、葬式仏教の習慣を確立させた。やがて、明治政府の神仏分離により、全国の寺は廃仏毀釈の波にさらされ衰退したかに見えた。ところが、全国の仏教は軍部と足並みを揃え法話を通して多くの兵士を戦場へと駆り立てたのである。江戸時代以降の葬式仏教は日本に再び復活し、敗戦と共に熱狂は冷めて現代に至っている。

(歴史的近未来)

ブッシュ大統領は全国のキリスト教徒に向かって対テロ戦争が平和を招くと演説し、イラクへの攻撃が聖戦であることを強調した。イスラエルのシオンの丘をキリスト教の聖地とし、異教徒は排除すべき対象となる。一方、イラクのサダム・フセインもアメリカを悪魔とし、アメリカと戦うことが聖戦と強調していた。オサマ・ビンラディンもジハード(聖戦)を旗印にアルカイダを組織し、アメリカと同盟国に対し、無差別テロを決行し続けている。アメリカは私利的判断でイラクを侵略し、非難を浴びても居座る構えを崩さない。現在の世界はアメリカを筆頭とするキリスト教国対イスラム教国の新十字軍戦争の状態にある。  (5)「未来記」第4章の現代語訳

 その時、魔王の波旬(はじゅん)が現れて、仏教の名の下に僧家を破壊し、日本国を奪い取って支配した後、鬼国(残忍な国)に貶めようとする。そこで、腹心の三人を僧の姿にさせ、邪道を伝授し、日本の国の全ての人を惑わして、三悪道(地獄道・餓鬼道・畜生道)に堕落させようとする。

(歴史的事実)

「未来記」は日本を過たせる仏教僧が三人現れると預言する。(一遍・日蓮・親鸞のことである。) 鎌倉時代は、すべてに末法の時代に突入し、簡単に救いを与えられる浄土信仰が登場すると一気に日本全国に伝播し、関白だった藤原頼道が宇治の平等院に阿弥陀堂を建立するキッカケとなった。「新約聖書」は三善三悪について次のように伝えている。神界を構成するのが三善であり、天の父・子・聖霊であり、地獄を構成している三悪が龍・獣・偽預言者である。

(歴史的現代)

 日本の軍国主義は国内外を問わず大勢の人を地獄に落とし、飢え死にさせ、人を人とも思わぬ畜生に仕立て上げた。国土を焦土と化すまで戦争を継続させ、面子第一で己の身を守ろうとした「鬼」が日本の軍部だった。一億総玉砕を美徳と教え、人権蹂躙と人命軽視の軍国教育は人類最大の悪の極みだった。軍国主義の返礼が二発の原子爆弾だった。明治時代は徳川幕府による不平等条約で縛られ欧米列強の力を排斥する「怒りの時代」で、その頂点が日露戦争だった。大正時代は大陸侵出の野心を継続しつつ、ロシア革命に乗じてシベリア出兵を行い明らかな「貪りの時代」の幕開けとなる。昭和時代は世界が植民地の時代を終えつつあったにもかかわらず、長年の鎖国時代で時代を読めず、無謀な戦争に突入していった。昭和はその意味で「無知の時代」だった。

(歴史的近未来)

 悪魔の絵で最も数多く象徴されている人がアメリカのブッシュ大統領である。アメリカは日本を支配するため新たな占領政策に打って出てくる。アメリカが目指すのは日本本土全体の沖縄化である。仏教に「三善三悪」があるが、「戦争の放棄、戦力を保有せず、交戦権を有しない」とする平和三原則は三善となる。しかし、アメリカの策に乗って憲法第九条を破棄した瞬間、三善は三悪に変貌し、日本は預言どおり「鬼の国」となる。三悪の地獄道を背負うのがアメリカなら、イギリスは便乗して利益を受ける餓鬼道に陥り、日本はNOと言えない犬のような畜生道に陥っている。

(6)「未来記」第5章の現代語訳

 三悪僧の一番目は名前を一遍法師といい、念仏三昧(一心に仏名を唱えること)で自分個人の家を建て、偽りの道理を世の中に広め、僧が女性と交合することを許し、尼と一つの場所で寝起きする。鼠色の衣を身に付け黒衣を戒め踊り念仏を修めて、南無阿弥陀仏の六字の名号を貶める。人々を惑わし、死後極楽浄土に生まれ変われるというお礼を授ける。たちの悪い病気の人を集めては配下とし信敬を受けて施主(僧に物を施す人)を引き寄せ、そして、地獄に堕とそうとする。まさしくこの通りである。

(歴史的事実)

一遍は鎌倉時代中期の僧で、一心に仏名を唱えることで救われると説き、信者を率いて遊行を行い踊念仏で極楽浄土に行けると教えた。その教えは絶対他力である。人の努力など全て無駄と説き、南無阿弥陀仏の六文字を唱えるだけを実践とした。一遍は生涯、寺を持たぬ根無し草として生きた。ただ、念仏だけを唱えて踊り狂いながら国中を漫遊し、あちこちで食料を頂戴していただけである。これは、一種の宗教的ネズミ講であり、一遍の時宗は拡大していった。熊野詣に訪れる大勢の参拝者を狙い、参道で人目に立つ踊念仏を披露し、最後には伊勢神宮の参道でも踊り狂った。

(歴史的現代)

薩摩から生まれた日本軍部は日本を支配しやすいよう天皇を神に祭り上げて現人神とし、軍を皇軍として神聖視させた。さらに死ねば神となる神道の根源を悪用し、靖国神社を興し、死後の保障を安易に約束した。これが国家神道という神道の邪教だった。「軍の言葉を天皇陛下の言葉と思え」で日本を支配していった。これは一遍が仏名を唱えるのと同じ理屈だった。軍は伊勢神宮を要する天下無双の仕組みを汚してしまったのである。

(歴史的近未来)

ブッシュ大統領はユダヤ一辺倒のキリスト教原理主義者で、パレスチナ人をゴミとしか見ていない。対テロ戦争の美名を詔か免罪符のように連呼し、イスラム諸国を侵略している。ブッシュは世界中にアメリカ軍を派兵し、膨大な戦費と人間を無駄に使っている。アメリカと共に行き着く先は地獄である。


(7)「未来記」第6章の現代語訳

釈迦は前もって鑑知(考え悟る)して大乗の大般若経の中に、この旨を解き明かしている。「未来の世の中には多くの悪魔が存在して仏法を滅ぼそうとする。そのため、僧として東海の中の小国(日本国)に生まれ、徒党を組んで邪法を広め人々を惑わして地獄に堕とさせる。」と述べている。

(歴史的事実)

日本の仏教の最盛期は弘法大師の頃で、それ以降のピークを境に徐々に衰退し、様々な安易な教えが登場して、混乱の極みに達していく。それが鎌倉時代である。この時代の悪僧が世相を混乱させ、彼らの死後も教えが残って未来の日本に悪影響を残すことになる。近代の仏教の危機は明治新政府が発令した「神仏分離令」(1868年)である。これにより、一気に廃仏毀釈の嵐が日本国中に拡大し、神仏混交で同境内にあった寺が追い出されてしまう。それでも三悪僧の邪宗は生き残り、未来の日本を破壊するために邪悪の根は生き続けた。

鎌倉時代末期は最澄が唱えた末法思想と共に飢饉や戦乱によって治安が悪化し、僧侶たちの生活も疲弊していった。そういう中で最澄の天台宗から怪しげな教えが続々と湧き出してくる。最初に出てきたのが法然による「浄土宗」で、念仏三昧で救われると説いた。そこから、親鸞による悪人正機説の「浄土真宗」が湧き出し、さらに一遍の踊り念仏によって日本中に飛び火する。その中にあって弘法大師の密教だけは不動の地位を築いて人々の尊厳を得ていく。

(歴史的現代)

戦前戦中の日本は国家神道という似非神道を生み出した国家カルトの帝国だった。今の北朝鮮を見れば分かるが、国家自体がカルト化したら最後、一切の常識は通用しなくなり、世界から孤立する。天皇は神輿に過ぎないので、実態は軍が世界を武力で征服することを意味していた。軍は天皇を錦の御旗に利用し、暴走を繰り返し、占領地を拡大した。それこそが、戦前戦中の日本帝国の真の姿である。

(歴史的近未来)

敗戦後まもなく、吉田茂首相は日本独立の条件としてアメリカに対して米軍基地を日本に置くよう提案している。小泉・ブッシュ関係の中、大規模な米軍再編成が行われ、極東に浮かぶ島全体がアメリカ軍の基地と化すことになった。東の海に浮かぶ小国にアメリカが唱える嘘の教えが蔓延し、アメリカ主導の対テロ戦争の美名に乗せられた日本の最後はアメリカの駒に貶められ、アメリカの邪法を世界中にばら撒く手助けをする羽目に陥る。

(8)「未来記」第7章の現代語訳

「大涅槃経」には末法の時代になると天魔・波旬(はじゅん)が僧侶となって如来の正しい教法に従わず、邪な邪義を作り阿弥陀仏を広めて、その敬虔なる姿を現し、国中を歩き回って仏名を唱える。人々は知らないうちに深く信仰し、あたかも真実の僧であるかのように、恭しく敬って供養するようになると、その国には七難が生ずる。「一は大風の難、二には大水の難、三は大火の難、四は大旱の難、五は大暑の難、六は大寒の難、七は大雪の難。その上、三つの災いが起きる。一は兵乱の災い、二は疾病の災い、三は飢饉の災い」と述べている。

(歴史的事実)

悪僧の教えに民が傾倒した時代、「神罰が天から舞い降りてくるというが、やがて訪れる戦国乱世の時代、無数の民が駆り出され、屍を築いていった。因縁因果が事実なら人々が邪教に従い、自らの身に招いた結果が七難といえる。鎌倉時代といえば、一般の人々は戦乱と干ばつ、洪水による災害で生涯を飢饉で苦しみ抜いた時代だった。仁和寺の坊主が死者の肉を食った記録まで存在する。そんな時、外敵が二度にわたって日本に到来する。「元寇」である。

(歴史的現代)

日本軍部は「教育勅語」による軍国主義を徹底させる。教育勅語は道徳としては全く申し分が無い。ところが、カルト教団が「聖書」を含む様々な聖典や経典を悪用するように軍部も、それを自分たちにとって都合よく解釈して悪用した。獅子身中の虫である国賊は、真の意味を曲解させ、時には確信犯的に変更させた。小学生からそのように教えられ育った子供は軍の思う壺に嵌って命令に従うだけの兵隊に育っていった。「大涅槃経」そのものは正しくとも、その解釈を悪用する僧が布教すると、それを信じた人々は滅びに至る。軍によるカルト化の中で国民は何の疑問を抱かず、軍の妄想に従って地獄のような戦争に巻き込まれていった。

(歴史的近未来)

アメリカは2001年に勃発した「9・11」をキッカケに対テロ戦争を宣言し、国際テロ組織アルカイダに潜むイスラム圏諸国に爆撃を含む侵攻作戦に打って出る。もしこれが日本軍の「真珠湾攻撃」のように日本の攻撃を事前に知っていてわざと攻撃させ、日本を悪者に仕立てた後、「リメンバー・パールハーバー」の大義名分で戦争に打って出たアメリカの常套手段だったのである。J・F・Kの暗殺も軍が裏で指揮して仕組んだテロだった可能性が高く、NSA(国家安全保障局)の関与がささやかれている。アメリカの軍事力を背景とする世界政府の樹立にどうしても「生贄」が不可欠なため、世界貿易センタービルが格好のパールハーバーとなった。

(9)「未来記」第8章の現代語訳

如来の尊い御言葉である大乗の経典は真実を明らかにするものである。人皇96代の帝(後醍醐天皇)は、その宗派を信仰し、洛陽に金殿を建立して、彼の法師(一遍法師)を主とする。3年で七難が起き、7年で三災が顕れる。この帝は武士によって都を追われ、吉野山に身を潜めるが、とうとう戻ることなく終え、それと共に王法も廃れる。盛平9代の家臣もまた邪法を信仰して相模国に道場を建て、彼の法師を住職にするが、7年過ぎた夏の半ばに少数の敵に倒され、一族二百余人皆揃って滅亡する。

(歴史的事実)

一遍の時宗に金殿をもつ寺へ昇格させたのは後醍醐天皇だった。その後、本格的な七難三災が後醍醐天皇自らに降りかかってくる。時宗を受け入れた後醍醐天皇は戦争、内紛、捕縛、島流し、裏切り、賊の災難等に遭遇し、正統な天皇の血筋さえ断絶寸前に追い込むことになる。

(歴史的現代)

大正天皇は明治天皇から昭和天皇へ継承する天皇だったが在位期間は極端に短く、その理由は脳膜炎だったとされる。大正天皇は明治天皇崩御から3年で七難ともいえる立場に置かれ、7年で三災に陥り公務から離れることになる。1926年脳膜炎の病状が悪化し、同年12月25日に大正天皇は心臓麻痺で崩御する。

(歴史的近未来)

その男は世界的規模の大戦争を鎮圧し、国連を解体した後、世界政府を樹立して最初の世界総統となる。未来の世界総統となる男は、最終的にはアメリカ大統領の座を射止め、その後、3年以内で世界的大戦争が勃発する。その男がアメリカ大統領に選出されて、7年間の間に世界では三つの災いが起きる。世界政府の樹立が大統領選出の3年後なら、それから世界に残された時間は4年前後しかない。この男はエルサレムの第三神殿にこもり、北から押し寄せるロシア・中国軍と対峙する。こうして世界は最後を迎える。

(10)「未来記」第9章の現代語訳

二番目は名を日蓮法師という。法華経に則りながら、邪法を述べて自分の宗派を興し、悪口を言っては正法と神(天津神と国津神)を軽んじる。白衣を身に付けて黒衣を避け、経名(南無妙法蓮華経)を唱えて念仏を嫌い、札に書いて出入り口に貼り付け自分自身の生業とする。仏戒を破って法華経に背き、僧の威儀(法則にかなった振る舞い)に合わないことをして、自分から禍を招く。また、広経を手にとって悪賢いことを説き、檀那(僧に金品を施す信者)を惑わし餓鬼道に堕としめる。内は釈尊の優れて霊妙な経典(法華経)から離れ、そして、外は天台宗の教言に背く。そのため、君主や家臣たちは、これを認めず、盗衆と名付け、武士も信仰せずに外道と呼ぶ。それゆえ、この者たちを信仰するのは、専ら職人や遊女、そして商人と漁民だけである。

(歴史的事実)

日蓮は鎌倉時代の僧で法華経の開組である。「南無妙法蓮華経」を唱えるだけで救われるとする。法然の「南無阿弥陀仏」の念仏三昧と同じ仕組みを作り出す。根は同じで違う点は他宗派を全て見下し、罵詈雑言を浴びせ、他人を非難することに終始した。辻説法を得意とした日蓮は南無阿弥陀仏の念仏を唱える浄土宗徒に対し死後に地獄の最下層である無間地獄に落ちると脅す。「念仏無限」といい、禅宗徒に対しても「禅天魔」と叫びながら全て悪魔の教えと断罪した。真言宗徒に対しても「真言亡国」と叫びながら、お前たちがいるので国が滅ぶと罵詈雑言を浴びせかけた。鑑真和尚が伝えた律宗徒に対しても「律国賊」と最大級の誹謗中傷を行い、多くの人々の心を傷つけてしまった。これを「四箇格言」という。その日蓮の慇懃無礼な態度が、当時の閉塞感と欲求不満にあえぐ人々の心を掴み一気に信者を獲得していく。職人、工人、商人、漁民、そして遊女だけが日蓮に集まるに過ぎないとあるが、彼らは一般民衆であり、日蓮の教えが蔓延することを預言したことになる。その結果、天皇の皇位継承が軽んじられ、仏教がさらに空洞化し、挙句の果てに最大の内紛の時代を招き寄せる。下克上の戦国時代の世の中が訪れるのである。

(歴史的現代)

聖徳太子の死亡年は622年2月22日である。その600年後から預言が開始される。つまり、1222年は日本人にとって重要な出来事が起きた年になる。日本を滅びに導く者の生誕を示すからである。日蓮が生まれたのは壬午の貞応元年2月16日(1222年3月30日)であり、日蓮が死亡したのも壬午の弘安5年10月13日(1282年11月21日)である。

戦後、日蓮の教えを継承する政党が台頭してくる。「創価学会」を基盤とする「公明党」である。創価学会は他の宗教を全て邪教とする日蓮原理主義の新興宗教である。1967年、創価学会が憲法第20条の政教分離の原則を無視し、公明党を立ち上げて参院選に出馬する。当時の内閣法制局が憲法を無視してお咎めなしとした為、政教分離がザルになってしまった。「未来記」では日蓮を国を過たせる悪僧という以上、公明党の存在が日本を窮地に陥れると受け取れる。公明党が憲法を犯して政治介入した段階で日本の亡国が決定的になった。公明党は自民党と連立を組むことで、ブッシュ大統領に同調する多くの法案を可決に導いてきた。イラク特措法によるイラク派遣に賛同し、福祉破壊の小泉改革の4年間に年金改正で「百年安心」の誇大宣伝を打ち出し、国会審議も無く年金保険料を毎年引き上げる法案を可決させる。結果、世界一の高齢社会において、保険料を上げて給付額を下げる弱者切捨てのお先棒を担ぐ。全国の高齢者たちは400万人といわれる創価学会の組織票のために、これから先も死ぬまで苦しめられるのである。

(歴史的近未来)

アメリカが唯一の正義であり、アメリカに反する国や支持しない国を敵として格差を付ける手法がまかり通ってきた。これと同じ手法を選挙に用いたのが小泉純一郎である。「抵抗勢力」の名で反対派を十把一絡げで切捨て、正義と悪の対立軸で民主党も巻き込んで切り捨てた。その単純な二極化選挙に多くのマスコミが飛びつき、多くの選挙民が自民党に票を入れた。ブッシュは祈りを唱えながら正法から外れ、行動をもって背いている。イラクは大量破壊兵器など持っていなかった。CIAも大量破壊兵器がイラクに無いと報告していたが、ブッシュ政権はそれを無視した。ビル・クリントンも1998年8月21日に宣戦布告無しで、アフガニスタンとスーダンに向けてトマホークを発射した。最初に対テロ戦争に向かった男こそクリントンだった。女と寝る一遍がクリントンなら、それに続く日蓮に象徴される悪僧がブッシュとなる。

(11)「未来記」第10章の現代語訳

もし、この者たちに帰依する人がいて、真の僧に対するように敬い供養するならば、その身に五病を受ける。いわゆる、一に目が見えない、二に耳が聞こえない、三に口がきけなくなる、四に手足が萎える、五に出来物ができる。さらに次の七禍を得る。一に怒り汚される、二に殴られる、三に縛られる、四に閉じ込められる、五に流罪にされる、六に責めさいなまれる、七に屍を晒される。このように、現世においてその身に十悪事(身、口、意の三業によって造る十種の罪悪(殺生、盗み、邪淫、盲語、綺語、悪口、両舌、貪欲、怒り、愚痴)を受ける。ましてや、来世においては、なおさらである。魔王やその腹心の者たちは外道の棟梁となり、それゆえに、このようになるのである。いわゆる、法華第一に「来世に生ずる悪人は、法華経の教義を聞いて、どうしたら良いのか迷った末に、信じて聞き入れることをしないで仏法に反し、自ら悪道に堕ちる。」と述べている。

(歴史的事実)

盲とは目の前の現実が目に入らなくなることであり、聾とは第三者の忠告も耳に入らなくなることである。口がきけないとは部外者を無視することである。手足が萎えるとは行動が伴わなくなることである。出来物が出来るとは首尾一貫する美しさが無いことを意味する。これらは、現代のカルト教団にも当てはまる。一遍の時宗や日蓮の日蓮宗が世に拡大するに従い、日本中が混乱し、騙し騙され殺し合いが日常となり、野晒しの遺骸で溢れる戦国の世が訪れる。日蓮の原理主義を継承する創価学会が母体の公明党は憲法上、政教分離に違反し、現在も居座り続け日本の未来に関与している。三悪僧の中で日蓮が最悪の僧だった。

(歴史的現代)

国家神道という国家カルトを最大限に利用した日本軍部により日本国民は苦しめられた。歪曲した教育勅語を小学生から叩き込み、神道を捻じ曲げて悪用した結果、国民の大多数は日本は神の国であり、戦争に負けることは無いと妄信した。その結果、日本はカルトである国家神道を掲げる軍に操られ、国土が焦土と化すまで突き進むことになる。戦前、戦中の軍による日本統治下の有様は今の北朝鮮を思えばよい。「未来記」が示唆する現代の日蓮の象徴は公明党である。憲法第20条に抵触する形で存続する公明党は創価学会と表裏一体の関係にある。己以外の宗教・宗派を全て邪教とし、存在を一切認めない創価学会は、その教えに忠実な原理主義集団となり、彼らが政治の主導権を握ったら最後、創価学会に属さぬ者は全て排斥される運命が待ち構える理屈になる。公明党は今でも池田大作名誉会長の影響の下で動く政治組織である。「未来記」は日蓮の教えは亡国に至る危険思想と述べている。そして、創価学会の究極目的は日本制覇であり、その先に続くのは世界制覇となるのであろう。

(歴史的近未来)

近い将来、「対テロ戦争」を錦の御旗として圧倒的武力でヨーロッパを救い、ロシアを追い返し、イスラム勢力を叩き潰したアメリカは、まさに世界の救世主である。その結果、どの国もアメリカに逆らえなくなった。アメリカ主導の世界政府がここに登場する。滅亡から救う英雄となる。そして、ヒトラーでさえ持ち得なかった絶対権力を手中にする。その意味で、男は史上最大最悪の独裁者となる。絶対的軍事力と警察権力を併せ持つ世界総統は、世界政府の指示に従わない国や人間に対し、冷徹な制裁を加える。その世界は言論の自由など全く無く、情報は操作され見るもの読むものは検閲される。これは、魔王による悪魔世界の具現化そのものである。

(12)「未来記」第11章の現代語訳

法華経の第五には「悪い世の中では僧は悪知恵にたけ、心は疑いで歪み、まだ悟りを得ていないのに得たと言っては高慢な心を満足させ、利欲を貪って、自分の身を肥やすことに執着する。それゆえ、白い色の衣で説法しては世間に慎みを持って敬われる。六神通(天眼、天耳、他心、宿命、神足、漏尽)を得た阿羅漢の如く経典を自ら作って世間の人間をたぶらかして惑わし、名誉を得ようとする。そのための思案をめぐらして、この経を説く。何時果てるとも知れない乱れた世の中には、様々な恐怖があり、悪鬼はその身に入り込んで、自分自身を罵り傷つけて辱める。この世の悪僧は、仏の方便やありがたい経典を理解しようともせず、ただ悪口を言い、そうして眉をひそめて度々排斥される。」と述べている。

(歴史的事実)

日蓮は罵詈雑言をいとわない悪口の僧だった。それゆえ、排斥され、伊豆にも佐渡にも流されている。マハトマ・ガンジーと比べると、その差は歴然とする。強大な敵に対しては「非暴力、不服従」の姿勢を貫き、大英帝国を追い出し独立を勝ち得た。

(歴史的現代)

国家神道とは似非神道のことで、神道の名を借りた邪道である。日本古来の神道と精神主義が組み入れられているが、強烈な国家統一主義が欲しい軍が天皇の統帥権を悪用し作った国家カルトというのが実体である。異常な精神主義が現実黙殺や現実逃避を生み出し、現実直視の戦場で大きな矛盾となって露呈した。「一撃必殺」や「大和魂」などは多くの場合は空念仏と同じで、何の役にも立たなかった。軍の狂気による日本民族絶滅を寸前で救ったのが昭和天皇だった。

(歴史的近未来)

アメリカは軍事衛星からの天眼で大量破壊兵器の運搬を撮影したと言い、CIAからの情報という天耳でそれを確認したと言い、NSAの盗聴でイラク内部の交信を他心のように得たと匂わせ、世界平和のための聖戦は宿命と発言し、国連安保理の猛反対を押し切ってまで素早く軍を派兵する神足で行い、戦場の情報を押し隠す漏尽を行った。しかし、全てが嘘から出た憂さ晴らしと私利私欲の戦争だったことが判明し、世界のどこからも支持されなくなっている。日本は公明党が協力してアメリカを支持した為、アメリカ・イギリス・日本の三悪僧に含まれてしまった。これが日本発世界着の躓きの石となった。自民党だけでは自衛隊をイラクに派遣できなかったのだから、亡国と世界滅亡に至る道を開いてしまったかもしれない公明党の責任は重大である。創価学会に内在する邪教と賊の根の深さは計り知れない。

(13)「未来記」第12章の現代語訳

法華経を深く信じて受持、読誦、書写、解説と教法に従い、仏の説いたとおりに実践する仲間は、この悪知識を深く戒め、そうして一途に正法をもってする僧侶を信じるだけである。

(歴史的事実)

鎌倉時代は旧仏教勢力と新仏教勢力が争った時代である。当時、旧仏教諸宗は公家や将軍の庇護を受け、新仏教勢力を弾圧して己の宗教を守ろうとした。その一方で、口先の念仏で極楽浄土を安易に約束する新仏教派は仏教の復興に尽力していた。

(歴史的現代)

国家神道に傾倒し信じきった国家は自らの命を天皇陛下のためにと投げ出していった。日本の軍部は己の私利私欲のために天皇と神道を国民を利用した。まちがいなく国賊である。小泉改革は、ほとんどが看板のすり替えに終始し、官僚の天下りもそのまま維持され、弱者切り捨てで格差社会を生み出しただけだ。本来なら、政権交代で膿を出す必要があったのもかかわらず、与党だけで甘い汁を吸う美食に慣れた公明党が全面協力した為、政治浄化の機会を逸した。創価学会の存在は内から国を食い尽くす獅子身中の虫となる。

(歴史的近未来)

アメリカは世界最大の軍事大国であり、巨大な軍産複合体による兵器輸出が世界一を誇る死の商人国家である。アメリカは現在、その男も利己的で暴力的な手段で弱肉強食による世界政府の構築を練っている。アメリカの軍部は世界政府を樹立する機会を狙っている。

(14)「未来記」第13章の現代語訳

三番目は親鸞法師という。すべての仏を信仰するのではなく、ただ一仏だけを信仰し諸法を学ぼうとしないで、ただひたすら一法だけを修行する。諸処の僧を供養することをしないで自分が育てた僧だけを絶対的に信頼し供養する。黒い色の袈裟を身に付けないで、鼠の毛でこしらえた白い色の法衣を揃え、戒律を守らずに女性と交合することを許し、斉食を実践しないで肉を食べ、そうして仏寺や神社をも汚す。一般の人々を集めては亡くなった人の葬式を行い、それを正体とする。行くべき所に落ち着いた者たちを惑わし、そうして畜生道に堕とさせる。そのため、君主の家来は、これを認めずに、「犬衆」と名づけ、将軍やその兵たちも誰一人信心すること無く、悪党と呼ぶ。この一派は仏法の作法に背き、そして王公や将守の掟にも背く。このことは、戦乱のキッカケとなり、ひいては国を滅ぼす原因となる。それは、固く禁じ、必ず退治しなければならない。

(歴史的事実)

親鸞も天台宗から出てきた僧侶だった。法然が浄土宗を興した後、その弟子の親鸞が浄土真宗を開いた。親鸞は一心に念仏を唱えたら、即、往生が定まるとし、悪人ほど救われると説く「悪人正機説」を表した。こらは、ユダヤ教の一神教の仏教版ともいえる。親鸞の浄土真宗は一向宗ともいい、農民たちに大きな不幸をもたらすことになる。一遍が熊野神宮や伊勢神宮を己の布教の出汁にしたように、日蓮は他宗派を足蹴にすることで布教に成功し、親鸞も浄土信徒を吸収しながら拡大に成功する。しかし、三悪僧はいずれも罪人となる。念仏三昧を説いた浄土宗の法然は土佐に流罪され、親鸞は越後へ、日蓮は伊豆と佐渡に流されている。仏法を誤らせた行為で当然の罪業である。葬式や法事をやるだけでは仏壇はあっても空洞仏教である。口に入るものなら何でも食べる動物と同じで、これを仏教では畜生道という。三悪僧が成したことは末法の世を本当に具現化させたことなのである。

(歴史的現代)

親鸞を三番目の悪僧とするが、歴史順に並べれば、親鸞は三悪僧の中で一番古い。よって、ここは、三時代の昭和ではなく明治を指す。そこに根源が隠されているからである。明治は富国強兵の先駆けで、薩長が軍国化を急ぎ、江戸時代の将軍中心と同じ要を作るため、天皇を現人神にする絶対的宗教が必要だった。そこに登場したのが国家神道である。それは全てを天皇に集約させる祭政一致の中央集権国家体制を意味し、国民には有無を言わさず服従することを強要した。それゆえの「神仏分離令」であり、仏教を排斥したのである。これは明らかに弘法大師が唱えた「三教指帰」の仏教・道教・儒教の根本が一つの出所から派生したものとする奥義を無視した暴挙となった。元々、仏教・道教・儒教の三本柱だった宗教体系を神道一本にした結果、化け物のような国家カルトが出来上がった。その災いが尾を引き靖国神社が中国・韓国に外交利用され、本来の国策を過たせる種となった。天皇は「工、人、白、王」と分解して解釈できるが、その意味は白光する工人(大工)の王の意味で天皇陛下は、その神に仕える階下の者の意味となる。それを履き違えて天皇を神にして暴走したのが日本軍部だった。日蓮は当時、景教として伝わっていたイエス・キリストを邪教として切り捨てたわけだから反キリストとなる。日蓮はサタンの手先となり巧妙に日本の政治に介入して国の未来を奪うことになる。聖徳太子は日蓮を最悪の僧として「未来記」の仕組みの中で預言しているのである。

(歴史的近未来)

超大国アメリカは世界政府樹立のための前提となる大きな戦争を誘発させてくる。その引き金がビンラディンを利用した9・11テロである。全てをアルカイダの仕業に仕立てた自作自演だった可能性が高い。要は日本軍の真珠湾攻撃を察知していながらわざと見逃し、日本軍に攻撃させた後、堂々と参戦したのと同じ手法を用いたのである。アメリカは再び、世界を騙したのである。アメリカを動かしているのは

軍産複合体と呼ばれる陰の政府である。彼らは世界の富の独占を狙う獅子身中の虫といえる。


(15)「未来記」第14章の現代語訳

日本国の仏法の衰えた時代には、彼の三悪魔(一遍・日蓮・親鸞)が世に知れ渡る。見聞するだけでも決してしてはいけない。もし、それが守れなければ六天の魔王(四王天、刀利天、夜魔天、兜卒天、化楽天、他化自在天)が、この地に降り立つ。異国の蒙古はたいそう喜び、牛や馬は人間のように話し、魚の膾には羽が生えて空を飛び、巌石には眼と口が出現し、真夜中に太陽が現れ、月が北の方角から出て来るであろう。

(歴史的事実)

宗派の開祖たる者が罵詈雑言と誹謗中傷を生業としたり(日蓮)安直な救いを約束して布教を広め(一遍・親鸞)武力集団を組織するほど仏陀の教えから離れ去った教えは無い。多くの民が、それに従うことは神仏に逆らうことであり、神仏を軽んじることを意味する。よって、国はさらに乱れ、神罰が民の上に下る時が来る。神仏が激烈な怒りで地を打つとき、主従が逆転し同族が殺し合い、親子が殺し合い、夫婦が敵となって相争う時代になる。農民は戦乱の中で田端が荒され、娘は奪われ売られていく。村や町は焼き払われ、人々の心は荒んで、信義よりも力だけの世の中に向かっていった。すでに鎌倉時代は、その傾向が強く表れ、多くの民は一遍、親鸞、日蓮の魔道の教えに傾倒し、混乱を招いて止まる事を知らない。それに乗じて神仏は仏罰・神罰を与えるため強力な外敵を日本に向かって招き寄せる。

①「牛馬は人の如く」で「午」の方角の南で火を示す。これは、四天王の増長天を意味する。

②「魚膾は羽を生やす」で鳥の「酉」となり方位の西で金を示す。これは、四天王の広目天を意味する。

③「夜半見日」は太陽の「卯」の方位の東の木を示す。これは、四天王の持国天を意味する。

④「北方出月」は北の「子」となり水を示す。これは、四天王の多聞天を意味する。

⑤「巌石」は石で五行配列の中央で土を示す。これは、四天王が囲むこの世のことで日本を示す。

四天王が東西南北を示し、政治に日蓮を受け入れた日本に対し、四天王の鉄槌が下ることを言っている。

(歴史的現代)

六天の魔王とは「四天王、刀利天、夜魔天、兜卒天、化楽天、他化自在天」のことで、これらが降りると、その国は亡国に向かう。明治・大正・昭和の三代を裏で支配した軍の暴走の結果、日本全体に災いとして下っている。日蓮の原理主義を標榜する創価学会が国を動かす現在にも起きると預言する。自民党は長期政権の間に官と手を組んで腐敗し、政官財の底なしの癒着を作り上げた。その結果、バブルを誘発して破裂させ、日本経済を疲弊させた。その後、改革を連呼する小泉純一郎が出てきて全ての福祉制度を破壊させた。日本に不可欠だった政権交代による自浄作用が全く働かなくなり、小泉劇場という末期症状で国民を欺くことにも創価学会は手を貸すことになる。そういう政党を選び続ける日本人が自ら災難を招き寄せる。日本列島を四つに引き裂くプレートが東西南北に配置されている。一方、空間は「木=東、火=南、金=西、水=北」で「中央=土」となり、土は四天王に取り囲まれた世界(土)を意味し、十字架に掛けられた状態を意味する。それは、イエス・キリストの天の奥義を軽んじたユダ(日蓮)によって磔刑に掛けられる日本を意味する。アメリカは日本を変貌させるために、わざと危機を煽る目的で北朝鮮を利用している。日本はアメリカの北朝鮮核施設発言一つで、パトリオットミサイルを配備し、TMD導入への動きに入った。これは、日本がアメリカの戦略システムに組み込まれたことを意味する。公明党がしでかした悪行の一つは選挙公約にある「福祉を年頭に置く政党」を盾に創価学会の坂口力厚生大臣(当時)を中心に「百年安心プラン」と銘を打つ年金改革を成立させた。しかし、3年で崩壊し、その後さらなる保険料増加という地獄が待ち受けるだけになった。公明党の賛同で2004年に始まった「自衛隊のイラク派遣」も名目はサマーワへの人道復興支援だが、結果的に戦闘地域に陸上部隊を派遣した実績を作ってしまった。その後、なし崩し的にアメリカの言いなりとなり、「米軍再編」によってさらに日本占領と植民地化の道を歩むことになる。憲法違反で排斥されない限り、創価学会は日本の行く末を決める政党に喰らいつき続け、さらなる神罰を日本に招き寄せる。

(歴史的近未来)

「未来記」は神の言葉を私利私欲のために悪用する地に神罰を与えるため、四方を守護する持国天、増長天、広目天、多聞天の四天王を降ろすと預言している。これと全く同じ預言が「ヨハネの黙示録」である。「大きな川・ユーフラテスのほとりにつながれている四人の天使を放してやれ。四人の天使は人間の三分の一を殺すために解き放された。」(ヨハネの黙示録第9章15節)四人の天使とは地を滅ぼす「殺戮の天使」のことである。天の四方から殺戮の天使が舞い降りる預言と聖徳太子が預言する四天王の降臨は符号している。ヨハネは四人の殺戮の天使が降りてくると地上では虐殺の時代が始まると預言している。エゼキエル書には四人の殺戮の天使を暗示する生き物を次のように記している。「わたしが見ていると北の方から激しい風が大いなる雲を巻き起こし、火を発し、周囲に光を放ちながら吹いてくるのではないか。その中、つまり、その火の中には琥珀金の輝きのようなものがあった。また、その中には四つの生き物の姿があった。」(エゼキエル書第1章4~5節)

四つの生き物に関わるものを神の戦車と名付けられ「メルカバー」と呼ばれる。黙示録でも終末に現れる戦車の扱い方で登場する。「この王座の中央とその周りに四つの生き物がいたが前も後ろも一面に目があった。第一の生き物は獅子のようであり、第二の生き物は若い雄牛のようで、第三の生き物は人間のような顔を持ち、第四の生き物は空を飛ぶ鷲のようであった。」(ヨハネの黙示録第4章6~7節)「獅子、雄牛、人、鷲」は天の四方に配置される巨大な方位で天界を12に区切ったホロスコープを意味する。ホロスコープでいうと獅子は獅子座、雄牛は牡牛座、人は水を汲む水瓶座、鷲は蠍座に該当する。これを天球に当て嵌めると東西南北を指し、中心に地球が配置される。これは、地球が巨大な十字架に掛けられたことを意味し、「グランドクロス」といわれる。

ノストラダムスの預言に次のようなものがある。「1999年7番目の月 驚愕の大王 天から地に堕とされる アンゴルモアの大王を蘇らさんと その前後にマルスは 平和を盾に支配に乗り出す」(諸世紀第10章72)

8月をホロスコープで確かめると、1999年8月11日に太陽系の惑星が地球を中心に並ぶグランドクロスを形成していた。太陽と水星と金星が獅子座に、火星と冥王星が蠍座に、天王星と海王星が水瓶座に、木星と土星が牡牛座に配置された。つまり、1999年8月11日にメルカバーが降りたことになる。天の四方に殺戮の天使が配置され、四天王は地球を八つ裂きにするために舞い降りていた。

アメリカが世界を民主化とグローバル化で制覇しようと平和を盾に「対テロ戦争」を始めたのが1998年8月21日だった。それは、ニューヨークを襲った2001年9月11日の同時多発テロの前であり、アメリカは1999年の前年に平和の美名を盾に対テロ戦争を始めたことになる。黙示録が預言するハルマゲドンへの予兆は1999年8月にメルカバーが舞い降りたことですでに成就した。そのアメリカを真っ先に支持したのが小泉純一郎率いる自民党であり、イラクへの自衛隊派遣に手を貸したのが、日蓮の原理主義を標榜する公明党だった。

「牛馬がしゃべり出し、魚が天空を飛び、岩に目と口があり、夜に陽が昇り、月が北から出てくる。」の預言は象徴的である。その謎解きは陰陽五行説から天地の四隅の東西南北に囲まれた状態と解釈し、四人の殺戮の天使である四天王の降臨でメルカバーの降下でもあり、グランドクロスともつながる。

「真夜中に太陽が現れ、月が北の方角から出る。」とは地球の昼夜が逆転することであり、地球がポールシフト(地軸移動)またはポールワンダリング(極移動)が起きたことを意味する。これは、やがて、地球が傾きやがて南北が入れ替る未曾有の天変地異のことを示している。

「目と口があり、羽を生やして天空を飛翔する岩石」とは惑星規模の新地殻天体の誕生を意味し、木星から誕生するケツアルコアトルが神罰を与えるため地球目掛けて突進してくるということである。木星から誕生する新天体は灼熱の膨大な量のガスを後に噴出しながら宇宙空間を突進することになる。ガスの尾は木星の大赤斑と同じ真っ赤でたなびく尾は、まさに羽のように見える。聖徳太子は神罰を与える巨大な原始天体が地球目掛けて突進してくると警告している。

(最後に)

「未来記」はイエス・キリストに至る道程を示している。イエス・キリストから神権を授かった者が原始キリスト教徒の組織であり、これが、666の一匹である史上最悪の獣と対峙するのである。獣の数字666とは神を示す聖数7に至らない6に属する三匹を指す。一匹は「龍」で神に至らなかったサタン。二匹は「獣」で世界を武力と恐怖で支配する世界総統。三匹は「偽預言者」で世界最大の宗教指導者を指す。

モーセのような預言者が率いる原始キリスト教会は世界政府の枠外に置かれても自立しており、飢え死にすることなく神によって隠される。アメリカの巨大な軍事力を背景に獣は世界を42ヶ月(3年半)しか支配できない。その間、獣はイスラエルの第三神殿に神として座る。世界は再び緊張し、ロシアと中国は微妙な動きを見せ始める。偽預言者(バチカンの法王)は獣の配下で圧倒的力を持つ宗教的指導者であり、世界宗教の統一を画策している。仏教は完全に消滅して獣に支配される。創価学会も獣に従うことになる。しかし、原始キリスト教会は獣に従わない。そして、二人の預言者をエルサレムに送る。「二人の証人」とは原始キリスト教会に属する神権を持つ男性で神界が三位三体であることを宣言する。つまり、イエス・キリストがヤハウェであること、悔い改めてバプテスマを受け、救いを得よと宣言する。原始キリスト教徒は記紀にある造化三神(元初三神)と秦氏の三柱鳥居同様、三柱のそれぞれ独神を信じている。つまり「三位三体」を基本とする。原始キリスト教徒は世界総統が世界を支配する間、666の数字を身に受けることは無い。獣を神と祀る以上、仏教は消滅して存在しなくなる。「ヨハネの黙示録」が正しければ創価学会は消滅して世界宗教に吸収され日本人に獣の数字を打たせる手先となる。今のままなら、世界の終末時に日本人の救われる数は極めて少なくなる危険性がある。神仏の存在を信じるか否かの二極選択を迫ることになるだろう。